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金属アレルギーとは、特定の金属が原因でアレルギー性接触皮膚炎が起きることを指します。本コラムは、金属アレルギーでも結婚指輪などのジュエリーを身につけたいという方のために、金属アレルギーを引き起こしにくいおすすめの素材をわかりやすく解説します。

金属アレルギーとは?症状・原因を解説

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金属アレルギーとは、特定の金属が原因でアレルギー性接触皮膚炎が起きることを指します。

 

過去にピアスや指輪をつけた後に皮膚のかぶれや赤みを感じたことがある人は、何らかの金属に対し、アレルギー反応が出ている可能性があります。

 

金属アレルギーには、大きく分けると「アレルギー性接触皮膚炎」と「全身性金属皮膚炎」の2種類があるので、それぞれの主な原因・症状についてご紹介します。

 

◆「アレルギー性接触皮膚炎」の原因・症状

 

まずは、アレルギー性接触皮膚炎の主な症状をご紹介します。アレルギーの原因となる金属が体に触れることが原因で、触れた部位やその周辺に、以下の症状が発生します。

 

・赤み

・かぶれ

・かゆみ

・水ぶくれ

 

これらの症状は、すぐに表れる場合もあれば、数日経ってから表れることもあります。また、運動後や夏場など汗をかいたときに症状が出やすいとも言われています。

 

◆「全身性金属皮膚炎」の原因・症状

 

あるいは、アレルギーの原因となる特定の金属が体内に入り込むことで生じる「全身性金属皮膚炎」という金属アレルギーもあります。

 

全身性金属皮膚炎の症状はさまざまで、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう/手足に膿がでる病気)や、汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん/手足に水ぶくれができる病気)などがあります。

 

※参考:皮膚科Q&A|公益社団法人日本皮膚科学会

https://www.dermatol.or.jp/qa/qa4/q14.html

 

金属アレルギーはありふれた病気だと思われがちですが、症状が重くなると発熱や全身の倦怠感などが表れることもあるので、注意が必要です。

 

◆金属アレルギーが起きる原因

 

金属は汗や唾液などの体液に接していると、溶け出してイオン化し、皮膚から体内に入り込みます。

 

体内に取り込まれた金属イオンを、体の免疫機能が異物だと判断した場合、次に同じ金属に触れたときにアレルギー反応が起こるという仕組みです。

金属アレルギーの人は結婚指輪をつけられない?

結論からいうと、金属アレルギーの人でも、結婚指輪をつけられる可能性はあります。

 

というのも、金属アレルギーの症状が出る金属の種類は、人によってそれぞれ違います。アレルギー反応の出ない金属素材でできた結婚指輪を選べば、つけても大丈夫です。

 

◆まずはパッチテストを受けるところから

 

自分がどの金属に対してアレルギー反応が出るのかを知るためにも、まずは皮膚科などでパッチテストを受けることをおすすめします。

 

パッチテストとは、金属試薬をふくませたシール状のパッチなどを直接皮膚に貼り、一定期間後にアレルギー反応が出るかどうかを調べる検査です。

 

金属アレルギーかもしれないと悩んでいる人はぜひ一度パッチテストを受けてみましょう。

 

◆結婚指輪のこまめなお手入れが重要

 

パッチテストにて、アレルギー反応が出なかった金属で結婚指輪を作るとなった場合は、結婚指輪を清潔に保つことを心がけましょう。

 

運動前など、汗をかく可能性がある場合は、事前に結婚指輪を外しておくことをおすすめします。

 

◆しっかり素材が表示されているショップで購入を!

 

結婚指輪を取り扱うショップの中には、結婚指輪の配合金属や配合率が明確に表示されていないショップもあるので注意しましょう。

金属アレルギーを引き起こしにくい素材

金属アレルギーを引き起こしにくい素材として代表的な金属が「プラチナ」と「ゴールド」です。

 

ただし、いずれも注意しなくてはいけないのが「純度」です。

 

プラチナやゴールドを結婚指輪などのジュエリーに加工する際には、プラチナやゴールドに他の金属を混ぜることが多々あります。純プラチナ、あるいは純金の状態だと、強度や色味的にジュエリーにしにくいという事情ゆえです。

 

プラチナやゴールドの配合比率が高ければ高いほど、金属アレルギー反応が起きにくいので、なるべく純度の高いものを選びましょう。

 

◆プラチナ

プラチナの配合率は、以下のように表記されています。

・Pt999:プラチナ配合率99.9%の純プラチナ

・Pt950:プラチナ配合率95%

・Pt900:プラチナ配合率90%

・Pt850:プラチナ配合率85%

 

一般的に、結婚指輪に用いられることが多いのはPt950、Pt900です。

 

◆ゴールド

ゴールドの配合率は、以下のように表記されています。

・24K:ゴールド配合率99.9%の純金

・22K:ゴールド配合率91.6%

・18K:ゴールド配合率75%

 

一般的に、結婚指輪に用いられることが多いのは18Kです。

金属アレルギーでも、すぐに結婚指輪着用を諦めないで

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金属アレルギーだと、絶対に結婚指輪は着用できないものだと思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。しかし指輪の素材次第では、着用できる可能性もあります。

 

金属アレルギーが不安な方は、まずは皮膚科にてパッチテストを受けてみてはいかがでしょうか。